飯舘村の成人式(そして、春~福島から世界へ」

 

俳人黛まどかさんが新成人にメッセージを送ってくださった。

3.11の震災以降、福島は片仮名のフクシマ=原発事故というイメージが世界中に広がってしまった。昨年2月、ラオスに出張した折、リゾート地でフランス人のカップルに「日本の福島県の飯舘村から来た…」と片言英語で話しかけたら、「フクシマ、イイタテ、原発、放射の大丈夫か?」と返ってきた。こんな形で知名度があがってしまって悔しいなと思ったが、それを逆手に新生飯舘村にすればいいのだと今は思っている。

黛まどかさんは、歌を口ずさむと眼裏にふるさとの四季がよみがえり、離散している人々の心が一つになるように歌にしたい、福島本来の美しい豊かさを、歌を通して知ってほしいという願いを込めて作られました。

 

「そして、春~福島から世界へ」

~夏~

~秋~

~冬~

~春~

見上げれば ひとひら桜(はな)が 頬を触れて落ちた

福島の春よ 父祖が築いた 永久の地よ

手を携えて 道なき道を 標なき道を

歩こう 明日へ ともしびを消さぬよう

つくろう この手で 再びふるさとを まほろばの福島を

叫ぼう 世界へ 福島から世界へ

つくろう 皆共に 美しい世界を 世界を

眼を閉じてコーラスを聞いていると、飯舘の風景が映ってきたのは私だけではなかったでしょう。